中部国際空港と建築

  • 先週、中部国際空港が開港した。
    • 16%、1249億円というコストを削減したことが話題になっている。当初、ターミナルビルは折り鶴の羽のデザインだったが、「誰が上から見るんだ」という社長の意見でまっすぐな形に変更されたそうだ。規格化された部品を使うことでかなりのコスト削減ができたらしい。もっともこれはコスト削減の一部だが。
  • 最近、気になっていたことがある。
    • 建築を創る際、模型を作って検討する。空間を検討するためには必要な作業である。しかし、縮尺された模型を眺めることによって鳥瞰的な視点で建築を考えているのではないだろうかということ。実際に建てられた建築を誰がその視点で見るのだろう。
  • 建築家の意図するもの
    • 以前、森ビルの方から六本木ヒルズ建設の話を聞いたことがある。森美術館を作るにあたって建築家は楕円形のエントランスを設計した。しかし、楕円にすることによってコストがかなり増えたそうだ。私自身、何度かエントランスに入っが、楕円である必要性を感じたことがない。
  • そんなことと中部国際空港の話が重なった。
    • 建築は誰のためにあるのか、建築家の仕事とは何なのか。何を創っているのだろう。昨年末、「建築するとは感動的な空間を創ることだ」と言った教授の言葉を思い出す。