「にほんの建築家 伊東豊雄・観察記」瀧口 範子著

この著者は以前コールハースのドキュメントを読んだ。コールハースに密着したスピード感がよく出ていてとてもスリリングなドキュメンタリーだった。
今回の伊東豊雄編はそれ程のスピード感が無い。それなりに世界を飛び回り時間に追われたスケジュールに密着しているのだがどことなく「まったり」した感じ。取材対象が違うのだからドキュメントとしても全く違ったモノになるのは当たり前なのだがどうも物足りなさが残る。前回のコールハース編では巻頭からその一挙手一投足に「へぇー」や「ほぉー」があった。ところが今回は事実の羅列のような記述にそれ程のインパクトが感じられない。ただ、コンペの審査についてみんなが良いと思った案は落とし穴があるという行は「へぇー」。まぁこのまったり感が伊東豊雄らしいといえばそれまでだが・・・

にほんの建築家 伊東豊雄・観察記

にほんの建築家 伊東豊雄・観察記