「西洋近世哲學史稿 上・下」九鬼周造著

yso-muko2007-10-13

後期から始まった哲学基礎研究2では近代の哲学史を扱っている。初心者向けの講座で自分のような他学部出身には有り難い授業。だからゼミ形式ではなく大学院の授業には珍しく講義形式。この授業で講師から紹介された哲学史の本が九鬼周造の「西洋近世哲學史稿」。とても良くまとまった哲学史ということなので早速図書館で借りて読んでみた。
九鬼周造と言えば「いきの構造」。数年前にこれは読んでおり、哲学書にしてはとても読みやすい本だった記憶がある。「西洋近世哲學史稿」も紹介の通り簡潔にまとめられておりとても読みやすく理解しやすい。講師曰くそれまでのわだかまりがスッキリする哲学史と言うだけある。これは手元に置いておきたい本、だから早速探してみる。何せ初版は昭和19年だから73年前の本なのですでに売ってるはずもない。16年ほど前に出版された九鬼周造全集にも収録されているがこれも絶版。古書店では古い方で昭和22年の物を発見。流石に終戦後で紙の悪い時代と言うだけありわら半紙のような紙でハードカバーでもない。全体に焼けて赤茶けているが書き込みなどはなく中身は綺麗な状態。ただ手荒に扱うとバラバラになってしまいそう。そんな状態で上下2巻で二千円。まぁ二千円という値段ならと購入を決定。読むのが楽しみな哲学史をGET!・・・