後期から始まる基礎講座・・・

哲学基礎研究、大学院の授業には珍しく講義が中心。内容は近世デカルト以降の哲学史。だから哲学入門的な講座で自分のような出身学部が違う初心者には有り難い授業。
今日は初日でオリエンテーション、今後の予定とこの講座で扱う近代哲学史の概観。
何故に哲学史を学ぶ必要があるのか。それは全体的知を得、歴史的伝承と対話することで反省し相対化する。ヘーゲル哲学史研究こそ哲学であるといい、哲学史の講座を始めたらしい。現在は専門が細分化され、各自が自分の専門分野に特化しているため一人の哲学者が哲学史を編むことが難しい時代となっている。新しいことを考えるには過去を知れということだろう。
ということで15・16世紀のルネサンス期の哲学、ここではそれまでの神の世界からヒューマニズム人間性が重視される。
17・18世紀になるとイギリス経験論と大陸合理論。そしてカント、ドイツ観念論へと進みフィヒテシェリングヘーゲルと続く。この17世紀に科学革命が起こりアリストテレス的な目的論的自然観から機械論的自然観へと変わっていった。この頃に観察という法則を数学的に定式化し、その法則の正当性を実験において確立するという方法が確立される。そして科学は哲学から独立していった。残された哲学は科学における基礎付けをすることになる。
1981年、ヘーゲルの死をもって現代哲学が始まる。
今回はザックリとした流れで次回から細かい話に入っていく。どうせなら前期にやって欲しかった・・・