良心とは・・・

今日のお題は「良心」について。

真実の良心は、即自かつ対自的に善で有るところのものを意志する心がけである。
「法の哲学」中公クラシックス

良心は主観的にも客観的にも善であると判断する基準のようなもの、と解釈。何が善なのかの基準みたいなもの。だからヘーゲルはこの良心は個人的な主観だけではダメで客観的にも妥当しなければ完全ではないという。どうも「即自かつ対自に」という言葉がしっくりこなかったが「主観と客観の一致」で「絶対的な」と解釈すればよいらしい。
ここでも主観と客観ということば。先日、別の授業でヘーゲルを理解するコツは他者から自分を理解することと教わった。社会的というか共同体の中の自分という考え方。ヘーゲルにはフランス5月革命の影響もあるらしい。カントの時代にはまだそれほど社会的な発想はなかったとか。ヘーゲルが拠り所と考えたのは個人ではなく共同体としての国家。参院選を控えた今の日本という国家、なかなか拠り所には・・・