『空間と人間 文明と生活のそこにあるもの』中埜肇著・・・

中埜肇というヘーゲル研究者が書いた哲学的エッセー。

「『なじんでいる』(bekannt)ことが『よくわかっている』(erkannt)わけではない」

このヘーゲルの言葉を引き合いに手垢がつくほど使われている言葉なのによくわかっていない『空間』について書いている。その『空間』の中でも人間によって媒介されたものとしての空間を取り上げている。曰く『人間学的空間論』という哲学的なエッセーであると。
空間の性質や行動と空間、そして事実空間と意味空間などなかなか面白い。自分がやりたい研究のテーマがここにある気がする。
哲学専門書ではなく新書であることも嬉しいこと。読みやすいから。
図書館で借りた本では書き込みも出来ないので古書を探してみた。流石にもう絶版。amazonマーケットプレイスで248円+送料340円の合計588円で手に入れる。状態は良しくらいだったが届いてみるとほぼ新品。20年前の本なのでそれなりに黄ばんでいるくらい。良い買い物をした・・・