頭の体操

以前、ボードリヤールの文章を読みかけて挫折したことがある。
建築家の文章も難解なものが多い。過去の哲学からの切り貼りのような文章は本当に読みづらい。
ボードリヤールとジャン・ヌーベルの対談があった。タイトルは「建築と哲学」まさにそのまんま。これも一度読み始めて挫折した本だ。それをこの暑さの中、再び読み始めた。
まだ半分ほどだがスルメのような文章。一度読んだ時には訳がわからず突き放してしまったが読み返すほどに面白くなってきた。まさに噛めば噛むほど。思考の仕掛け合いがなかなか面白い。挑発的な問いに対する挑発的な答え。読むほどに自分の頭の中もリフレッシュされ、新しいアイデアが頭を過ぎる。これこそ頭の体操・・・
この手の本はどれだけ自分の頭をリフレッシュさせてくれるか、そして閃きのキッカケを与えてくれるかがその価値だと思うがかなりポイントは高い。
早い話、思いつきを促してくれる本ということ。

les objets singuliers-建築と哲学
ジャン・ボードリヤール ジャン・ヌーヴェル 塚原 史
鹿島出版会 (2005/03)
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